ちそう菰野 日出真司 個展 「枯淡」

2018.05.12Sat - 2018.07.09Mon※終了しました

三重郡菰野町のレストラン・ギャラリー ちそう菰野で写真作家 日出真司さんの個展が開催中です。

2018年5月12日(土)〜2018年7月9日(月)
Open 11:00 〜 17:00 (土・日・月)
作家在廊日 5月 12、16、19、20、26 / 6月 2、23、24、30 / 7月 8、9

風の強いある日、犬の散歩をしていたら、足元を何かが転がって行った。私は反射的に追いかけてそれを拾うと、ぱっくりと割れた木の実だった。もう種もなくなっていて、すっかり乾いていた。芽吹きから長い歳月をかけ、風雨に晒され、あるいは人に踏まれても生き延び、花を咲かせ、実を結び、やがてその役目を終え、朽ちようとしている。
今、私の手元にある現象の裏に隠された過去を想像することで、その本来の美しさに一掃のいとおしさや感動を呼び起こされる。雨玄の境地において、現象に内包する背景の余情や余白の美を愛でる心があるが、その美こそが「枯淡」であり、派手な色彩やカビな装飾を削ぎ落とし、単純でありながら、繊細で趣深い現象を表現できたらと思う。

日出真司

Profile
1962年東京生まれ。静物の存在意義をグラフィックデザイナーの完成で表現する写真作家。個展等の作品発表の他、インテリアコーディネーター、デザイナー、建築家等とコラボレーションし、空間コンセプトに合わせたアートワークも数多く手掛ける。主なコレクションとして、東京ガーデンテラス紀尾井町、フェアモントホテルジャカルタ、フォーシーズンズホテル北京、パレスホテル東京、福岡空港ANAラウンジ、クリスタルジェードシンガポールなど。2017年から三重県四日市市に活動拠点を移し「スタジオ侶居」をオープン。

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